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「使わせない」より「使い方を教える」― NY市のAI規制に見る、高校生への信頼

2026/10/01


アメリカ・ニューヨーク市が9月2日、公立学校に通う就学前児から中学2年生(8年生)までの子どもたち、約60万人を対象に、生成AIの利用を2026~27年度の1年間、原則停止すると発表しました。全米でもっとも対象の広いAI利用制限とされています。

あわせてスクリーンタイムの目安も見直され、小学3~5年生は1日30分、中学1~2年生は45分程度に。学年を問わず、会話型のAIチャットボットは一律禁止となりました。

ここで興味深いのは、この規制が高校生には適用されないということです。

高校生には逆に、AIリテラシーを学ぶ授業が新設されます。年2回、45分間の授業で、AIの仕組みや、情報の偏り、誤情報、倫理的な問題、将来の仕事への影響などを、自分の頭で考えながら学ぶ内容だそうです。さらに一部の生徒は、教員の管理のもとで、英文添削や数学学習を支援する承認済みのAIツールを、期間や時間を限定して使うことも認められます。

つまり「小さいうちは使わせない。高校生には、使い方を教える」という年齢による線引きです。AIを便利な道具として使いこなす前に、まず自分で考える力を育てておく。そんな考え方が背景にあるように感じます。

この話、遠いアメリカの出来事のようでいて、実は私たちにも関係のあるテーマかもしれません。当キャンパスでもAI・ICTを活用した学習を取り入れていますが、大切にしているのは「AIに答えを出してもらうこと」ではなく、「自分のペースで、自分の頭を使いながら学ぶこと」です。道具は道具として使いこなし、考える力は自分の中に育てていく。ニューヨーク市の方針は、その順番の大切さを、あらためて教えてくれるように思います。

どんな道具とどう付き合っていくか。それも、自分で選べる時代になってきたのかもしれませんね。

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